インド、5月にロシアの石油を過去最高量輸入
最近の報道によると、インドはロシアからの原油輸入量が大幅に増加し、前年度の270万トンから、2020-21年度には過去最高の390万トン(MT)に達したことが分かった。
増加した理由
このような輸入の急増は、インドが石油供給源の多様化を図り、中東への依存度を低下させたことに起因している。 インドは、膨大な石油埋蔵量と世界有数の原油生産国であることから、ロシアとのエネルギー関係の強化を積極的に推進しているのが現状だ。
エネルギー需要が急拡大するインドは、ロシアにとって石油輸出を拡大する魅力的な市場なのだ。 両国は、インドがロシアの油田に投資し、ロシアがインドの製油所に原油を供給するなど、エネルギーパートナーシップの強化に取り組んでいる。
大局的な視点
インドは石油資源の多様化を図り、中東への依存度を下げているため、ロシア産原油の輸入が増加している。 インドの原油需要の約8割は輸入で賄われており、その3分の2は中東から輸入されている。
インドのロシアからの原油輸入量は、他国と比較して速いペースで増加している。 現在、ロシアはイラク、サウジアラビアに次ぐインド第3位の原油供給国として位置づけられている。
インドは、ロシアの油田に投資することで、エネルギー供給を確保する手段を講じている。 2018年には、インドの国営石油天然ガス公社(ONGC)が、25億バレルの埋蔵量があるとされるロシアのヴァンコル油田の株式を10%購入したことも、そのひとつだ。
インドがロシアから輸入する石油の大半は、ロシアのノボロシースクとインドのグジャラート州ムンドラ港を結ぶパイプラインで輸送されている。 このパイプラインは、ロシアの国営石油会社ロスネフチとインド企業グループとの合弁会社によって運営されており、年間2,000万トンの生産能力を有する。
ロシアは、世界的に急成長しているエネルギー市場の一つであるインドへの石油輸出を強化することに関心を持っている。 国際エネルギー機関(IEA)は、インドのエネルギー需要は今後20年間で毎年3.5%増加すると予測する。
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